2012年05月24日

5/23 ベイスターズ2回戦〜人の育て方〜

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◆5/23 ベイスターズ2回戦(札幌ドーム)

○ F 3 − 1 YB ●

YB 000 010 000 1
F  200 100 00x 3

投手:☆吉川(5.0)-榊原(1)-森内(1)-宮西(1)-S増井(1)
先発:1右糸井 2三小谷野 3二田中賢 4左中田 5一稲葉 6中陽 7指スレッジ 8遊加藤 9捕鶴岡

<試合詳細はファイターズ公式サイトでご確認下さい>



「吉川は3回くらいに降ろそうかと思ったくらい。ボールが行っているのにああなっちゃいけないし、(報道陣も)余計な褒め方はしないでください。ただ、踏み入れたことのないところ(自己最多の5勝目)に進めたわけで、何かを感じてくれると思っています。」
(栗山監督)

吉川と斎藤佑に対して、栗山監督は終始一貫して厳しい姿勢を崩しません。
ふたりともチームの勝利に貢献度が大きいし、ここまで残している成績だってリーグでもトップクラスにも関わらず、投げるたびに監督の口から発せられるコメントは苦言を必ず含みます。
それは、誰にでもわかるとおり、大きな期待の現われというか、監督が“知っている”その実力に比べれば「まだまだそんなもんじゃないだろう」ということだと思います。
誰がなんと褒めようとも、「俺は満足していない」。
だってお前たちはもっとすごい投手なのだから。
吉川と斎藤佑に誰よりも厳しい栗山監督自身が、誰よりも彼らの“ファン”なのかもしれません。
そして、こういった“愛のムチ”は、確実に彼らをステップアップさせるための後押しになっています。

一方で。
どんなに成績が悪くても、状態が上がらなくても、チームにとって重要なポジションから外すことなく、厳しいコメントを発することもなく、むしろ極稀な活躍は欠かさず褒めながら、ただじっと“待っている”選手がいます。
「4番」中田翔です。
“人の育て方”は選手によってやりかたが違って当たり前ですから、吉川や斎藤佑に対して有効な方法論と、中田翔に対して効果がある方法論が違っていても不思議はありませんが、問題は、今のところ中田への“見守り”方式は全く奏効していないということです。
それでも最後までぶれずに辛抱するのか。
何かしらの修正が行われるのか。
そして。中田翔は飛躍するのか。
ひじょうに興味深いところです。




<5/25 予告先発投手>
F 斎藤佑
D 岩田

さて。セ・リーグ首位・ドラゴンズのとの対戦カードが始まります。
隙を見せればやられるけれど、だからと言って通り一遍の戦い方では簡単には崩せない相手ではないかと思います。
言っては申し訳ありませんが、下位のチームが相手の場合、相手のミスやスキに助けられて勝てることもありますが、上位チーム相手にそういうラッキーは期待できない。
きっちりとディフェンスを固めつつ、攻撃は果敢に。
「強い」野球が出来るかどうかが注目です。
ディフェンスの中心はやはり先発投手。
前回好投しながら勝てなかった佑ちゃんの、悔しさをバネにした快投に期待します。
頑張れ!佑ちゃん!

攻撃は、リーグ戦ほど大胆な采配がなく、最近少し「型にはまって」いるような気がします。
ドラゴンズはディフェンスが堅い印象があり、そうそう得点をくれるとも思えないので、徹底的に手堅い作戦を貫くか、逆に、思い切った作戦連発でゆさぶるか。
いずれにしても、首脳陣と選手たちの「向いている方向」をひとつにして、全員で全力で立ち向かっていってほしいと思います。
強い相手と闘えば、自分たちの実力も浮き彫りになる。
楽しみです。
頑張れ!ファイターズ!!




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2012年05月22日

5/22 ベイスターズ1回戦〜野球の原点〜

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◆5/22 ベイスターズ1回戦(札幌ドーム)

○ F 6 − 2 YB ●

YB 020 000 000 2
F  005 100 00x 6

投手:☆多田野(6)-乾(1)-森内(1)-宮西(1)
先発:1右糸井 2三小谷野 3二田中賢 4左中田 5一稲葉 6右陽 7指スレッジ 8遊加藤 9捕鶴岡

<試合詳細はファイターズ公式サイトでご確認下さい>



久しぶりの先発となった多田野は、立ち上がりやや慎重に、球数は増えましたが、3人で討ち取る無失点好スタート。
その裏。
攻撃陣は、一昨日最終回の勢いそのままに、一死から小谷野四球、田中賢ヒット、中田四球で一死満塁。
打席にはリーディングヒッター稲葉。
いきなり稲葉ジャンプでスタンドも大いに盛り上がる中。
しかし、稲葉が“捉えた!”と思った打球はショート正面をつき、6-4-3と渡って併殺。
イケイケが一転、嫌な流れになりそうな「結果」。
野球の流れは、本当に不思議ですが、チャンスを潰した後にはピンチがやってくる。
2回表。
先頭打者ラミレス選手の打球はセカンドベース右側の深いところへ。
田中賢が懸命に捕球し、ジャンプしながら身体を一塁方向へひねって、懸命に送球しましたが、ラミレス選手の全力疾走もあって一塁セーフの内野安打。
打ったら走る。全力で走る。
ベテラン外国人のラミレス選手が見せた“野球の原点”のようなプレーが、ベイスターズへと流れを傾けるきっかけだった気がします。
続く中村選手に四球を与えてしまうと、金城選手には一塁線を越えていくタイムリーヒットを打たれて、あっという間に1失点。
なおも無死一三塁のピンチが続きましたが、ファイターズ内野陣は「1点もやらない」前進守備は選択せず、藤田選手のセカンドゴロで併殺を完成させ、1失点と引き換えに2つのアウトを取りました。
この選択も、まだ試合序盤、1点を失うことを恐れて大量点になることが一番いけないわけですから、先を見据えた辛抱強い選択であり、なおかつプラン通りにふたつのアウトを取れたことで、2点ビハインドにはなっても、試合の流れを完全に明け渡すのは防げたのではないかと思います。
しかし、せっかくの努力も水の泡。
2回裏の攻撃では、一死一二塁から鶴岡が、チームとしてふたつめの併殺打を打ってしまってまたチャンスはぶっつりと途切れました。
それでも多田野が3回表を三者凡退に抑えて、懸命に流れを引きとめる。
そして、0−2で迎えた3回裏の攻撃。
先頭打者糸井がヒットで出塁したものの、2番小谷野、3番田中賢が特に策もなく凡打に倒れて、糸井が進塁することもなく二死一塁。
初回から回を追うごとに攻撃が尻すぼみになっていく状況は、相手投手を甦らせ、どんどんチームが苦しくなっていく典型的なパターンです。
少しでも停滞した状況を“動かしていくために”糸井がしかけた盗塁が決まって二死ながら得点圏を作ると、長打力を警戒された中田がよく四球を選んで二死一二塁。
打席には、1回に満塁の好機を併殺で潰した稲葉。
鋭く弾き返した打球は、しかし、ショート藤田選手がよく止めて、体勢を崩したままセカンドへ送球。
素晴らしいプレーでしたが、一塁走者中田もまた全力で走ってきて思い切りの良いスライディング。
際どいタイミングながら判定はセーフ!
得点にはなりませんでしたが、まだ攻撃できるチャンスを残してくれました。
二死満塁で陽岱鋼。
この日2度目、みんなが懸命につないできた満塁という“輪”を突き抜けて、もうひとつの塁であるホームベースへと仲間を到達させる一打が、ついに陽のバットから放たれました。
たくさんのチャンス、結果にはならなくてもみんなが全力でプレーしてきたから生まれた「1点」。
その先に、丸ごと全てを救いあげるようなスレッジの満塁アーチ。
結果として上手くいかなかったとしても、次はまた、その場、そのときで自分にできることは全てやる。
その繰り返しの中からつかみとった結果や勢いは確かなものであり、もっと強靭な「流れ」を引き寄せることが出来る。
全力で走るとか。
少しでも早く次の塁へ到達するためにスライディングをするとか。
ボール球はしっかり見極めるとか。
堅実に守り、例え失点してもずるずるいかず「次の1点」は守りきるとか。
当たり前すぎる、地味な“野球の原点”があったから、ど派手な満塁ホームランだって生まれた。
どちらも揃って初めて“プロ野球”なのだなぁと思います。
自分たちで作った悪い流れを、自分たちの地道なプレーで少しずつ挽回していった「逆転」勝利。
同じ逆転勝利でも、カープ戦の勝利は不思議な勝ちでしたが、今日は野村さんの名言とは違って「勝ちに不思議の勝ちなし」。
良い勝利になりました。


先発した多田野。
好調ながら“チーム事情”でファーム調整を続けてもらっていましたが、一軍に召集されて即結果・内容とも期待通りのものを見せてくれました。
ほんとうに有難く、頼もしいです。
今後も難しい調整、困ったときの登板をお願いすることになるかもしれませんが、きっとチームのために最大の貢献をしてくれるはず。
無傷の3勝目、おめでとう!
頑張れ!多田野!!



<5/23 予告先発投手>
F 吉川
YB ジオ

吉川には、いつも通り、打者に向かって「自分のボール」をしっかり投げてほしいです。
緊張せず、入れ込みすぎず。
自信を持って投げてください。
自分から崩れることさえなければ、簡単に打たれたりしない投手です。
頼むぞ!吉川!

セ・リーグ本拠地では1〜6番までで戦わなくてはいけなかった打線は、見ての通り、DH制のある場合は、スレッジが7番に入り、投手が打席に立たないだけで、一気に上位打線から下位打線まで、相手バッテリーが気を抜くことができないいやらしい打線になりました。
リーグ戦と同じようにぐいぐい「攻めて」いけるはず。
勢いは我にあり。
やるべきことをしっかりやり続けていけば、つかんだ「流れ」は逃げていかない。
気持ちは伸び伸び、プレーはきっちり。
進め!ファイターズ!!




ベイスターズには、以前ファイターズに所属していた選手がたくさんいます。
中でも、林と菊地のふたりの投手が相次いで登板し、それぞれに元気な姿を見せてくれたのはとても嬉しかったです。
(思わず応援してしまいました)
ファイターズと戦うときはともかく(笑)、ベイスターズがもっと良い成績を残せるように、持っている力をいっぱいに発揮してほしいと願っています。
だって“出来る子”なのをファイターズ・ファンは知っている。
頑張れ!林!
頑張れ!菊地!




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2012年05月21日

期待と確信〜オールスター投票・ノミネート選手〜


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今年のオールスターゲームの開催要項が発表になりました。
ファン投票は明日5/22開始ということで、ノミネート選手をチェック。

◆ファイターズ・ノミネート選手

<先発投手> 斎藤佑・吉川・武田勝
<中継投手> 増井
<抑え投手> 武田久

<捕手> 鶴岡
<一塁手> 稲葉
<二塁手> 田中賢
<三塁手> 小谷野
<遊撃手> 金子誠
<外野手> 中田・糸井・陽
<指名打者> スレッジ


さだかではありませんが、ノミネート選手は各球団が開幕時に決めると聞いた記憶があります。
武田久や金子誠のように、現在故障中の選手が入っていることを考えると、確かに「今現在」の成績や状態は加味されていない一方、「今年はこの戦力で行きます!」という意思表明であると思います。
先発投手の吉川、外野手の陽。
“叩き上げ”のふたりに対する期待の大きさ、今年は主力になってくれるという確信がこのノミネートには表れていますし、ふたりともその期待を裏切らない活躍をしてくれている。
選出されるかどうかはともかく、彼らがノミネートされていることがとても嬉しいです。
…たくさん投票してもらえるともっと嬉しい(笑)。



<5/22 予告先発投手>
F 多田野
YB 小林太

ローテからいくと吉川ですが、ここで多田野をはさんできました。
これで吉川以下、次は中6日(以上)で登板することになります。
いずれ今週末は4連戦(移動日なし)があるため、もうひとり先発投手を入れなければ回りません。
ファームでの成績を見る限り、多田野も八木も状態をキープして準備してくれているようなので頼もしいです。
打線も、明日から4試合はDH制で戦えますから、攻撃力はアップします。
あとは昨日の試合を忘れずに。
やれることはやりつくす。
最後まで諦めない。最後まで気を緩めない。
全員の全力野球で勝利を目指しましょう!
頑張れ!ファイターズ!!





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2012年05月20日

5/20 カープ2回戦〜防波堤〜

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◆5/20 カープ2回戦(マツダ)

○ F 5 − 4 C ●

F 000 000 005 5
C 001 000 030 4

投手:武田勝(6)-榊原(1)-乾(0.1)-植村(0.0)-☆谷元(0.2)-S増井(1)
先発:1右糸井 2三小谷野 3二田中賢 4左中田 5一稲葉 6中陽 7遊加藤 8捕大野 9投武田勝

<試合詳細はファイターズ公式サイトでご確認下さい>



不思議な大逆転勝利でした。
ドラマティックな結末を迎える試合は、たいてい「ここがターニングポイント」というプレー(良くも悪くも)があるものですが、最後の攻撃を迎えるにあたって、正直、4点差をひっくり返すほどの“予兆”は何もなかったと思います。
ただ、振り返ってみてひとつ言えるのは、8回裏、3点を失い、なおも一死満塁の場面。
植村に代わってマウンドに上がった谷元が捉えられた初球、完全にヒット性のライナーをダイビング・キャッチした(起き上がってすぐショート加藤の指示でセカンドに送球して併殺完成)陽の、ここまで不利な試合展開になっても勝利を諦めないプレーが「防波堤」になったということです。

1点もやれない8回裏。
乾が残した一死一二塁のピンチで、栗山監督は植村をマウンドへと送り出しました。
“厳しいマウンドを経験してこそ投手は育つ”という一貫した方針で、今まで森内や乾を鍛えてきたように、今日は植村を起用したのだと思うし、今までの植村の投球内容はチャンスをもらうに値するものでもあり、抑えてくれる期待の持てる投手だったと思います。
しかし、実績がない若い投手の場合、緊迫した場面では「継投失敗」というリスクはやはり決して少なくない可能性としてあるわけですから、そうした場合にどうするかという部分で、今日は栗山監督の“優しさ”が、元々多くはなかった勝利の確率を、どんどん下げてしまったのではないかと思っています。
代打・前田選手にタイムリーを打たれて1失点。
味方打線が機能していないことを考えれば、この1点だけでも大きなダメージでしたが、一死一三塁から堂林選手にも打たれてまた1失点。
9回の攻撃は6番陽から始まり下位打線へ。
まだスレッジや二岡が代打で残っているとは言っても、勝つためには4点が必要な状況では、もはや勝利はほとんど遠のいたと思いました。
とは言っても「最後まで諦めない」ならば、勝利の可能性がさらに低くなっていく、これ以上の失点は食い止めたいし、そのためには、さらなる継投も当然打つべき一手としてあったはずです。
けれど。続投した植村は次の打者に四球を与えて一死満塁とすると、結局押し出し四球によってこのイニング3点目を失いました。
ここでやっと栗山監督は投手交代を告げました。
“信じて”送り出した植村に、やられっぱなしで戻ってこさせるのではなく、ひとつでもアウトを取らせてやりたかったのではないかと思います。
これからの植村を考えれば、確かに少しでも収穫のあるマウンドにしてあげたかったと個人的にも思います。
でも。将来のために若い選手を育てることと、今日の目の前の試合を勝つことの“バランス”において、このイニングの監督の采配は、勝利よりも選手に寄り添っていた。
そして、結局どちらも失った…と思いました。
それでも。グラウンドで戦う選手たちは「勝つ」ことを諦めない。
1点取られても次の点はやらない。2点取られても3点取られても、次の点をやらないために懸命にプレーしていました。
陽岱鋼のスーパープレーがその象徴だったし、実際に「5点目」を防いでいたからこそ、信じられないような逆転勝利も生まれたのだと思います。


9回表の攻撃。
スーパーキャッチを演じた陽からの攻撃だったので、今思えば、彼が例えばヒットで出塁していたら、「あの守備のビッグプレーから何かが!」という期待がいきなり盛り上がったのではないかと思いますが、実際には陽はライトフライに倒れて一死。
続く加藤のショートゴロが相手エラーを誘って一死一塁。
エラーは失点のきっかけになりやすいものですが、1点2点の僅差ならともかく、4点差もあれば、仮に1点失うことになってもカープにはさほどの痛手でもありませんから、慌てることもないところ。
ここで代打スレッジが送られましたが、ホームランが出てもまだ2点差。
そして、現実にはファーストゴロに倒れて二死。
加藤は二塁へ進みましたが、もうひとつアウトを取られればゲームセットという崖っぷちに追い込まれたのはファイターズの方でした。
打席には広島出身の代打・二岡。
“一振り”に賭ける代打で数多くの実績を残してくれている二岡は、追いつくでもない、勝ち越すでもない「1点」のために、いつも通りの集中力で打席に臨み、そしてタイムリーヒットを放って、ついに1点を奪いました。
どんな状況でも、与えられた仕事場でやれることをやる。
二岡のプロ根性が、まだ戦いは終わりじゃないと教えてくれたような気がします。
得点は1−4。二死一塁。打順は1番に戻って糸井。
糸井が打席で粘る姿には「絶対にアウトにならない」強い思いを感じました。
そして死球。痛かったと思いますが、きっと「つなげた」という誇らしい気持ちもあったはずです。
二死一二塁。
二岡が、糸井が「つなげた」結果巡ってきたチャンスに、小谷野が応えてくれました。
右中間にかっ飛ばしたタイムリー二塁打によって、村田(二岡の代走)、糸井が相次いでホームインして2点追加。
とうとう1点差まで詰め寄ることになりました。
なおも二死二塁。
打席は3番田中賢へ。
3ボールからフルカウントに持ち込まれましたが、そこから際どいボールをファールでしのいで、結果、しっかり四球を選びます。
どんな形であっても、前の打者たちがつないできたものを、次の打者へとつないでいく。
相手エラーで始まり、進塁打、タイムリー、死球、タイムリー、今度は四球。
「打線爆発!」的な派手さはありませんが、打者たちがスクラムを組んでじりじりと押し込んでいくような、これがファイターズらしい「つながり」の力。
二死一二塁で、打席には中田。
本人も試合後コメントしていた通り、地元広島でここまで、まったくチームに貢献できていなかった4番打者が、とうとうやりました。
タイムリー二塁打により、二塁走者中島(小谷野の代走)が生還してついに同点!
みんなが「9回二死」の崖っぷちから、懸命につなげてきたバトンを、中田もまたしっかりその手で受け取ってくれたのだと思います。
正直、これを「きっかけ」にして飛躍的に打てるようになるとも思えませんが、少なくても、この打席に入るときの“気持ち”は忘れないでほしいです。
二死二三塁。
打席には5番稲葉。
この時点ですでに試合時間は3時間半。
延長戦はありませんから、勝つためにはここで一気に勝ち越さなければいけません。
しかし、稲葉の打球はセカンドゴロ。
万事休すと思いましたが、二塁手からの送球が逸れ、一塁手の足がベースから離れている間に、全力疾走していた稲葉の足がファーストベースを踏んで一塁セーフ!
その間に、三塁走者田中賢が逆転のホームを踏みました。
どこまでも“ファイターズらしい”逆転劇になりました。
(この後、勝ち越しに満足することなく、陽がよく粘って四球を選び、二死満塁までチャンスを広げていったしつこさも、ひじょうに良かったと思います。)
忘れられない勝利になると思うし、忘れてはいけない勝利だと思います。

最後の最後、追い詰められたところで発揮された「つないでいく」気持ち。
昨日も今日も、得点チャンスは何度もありながら結局ものに出来ないケースが続きましたが、そうしたチャンスのひとつひとつで、最終回のような粘り強さが、どうにかしてつないでいこうという必死さがあったら、何点かは取れていたのではないかと思います。
野球はひとりで戦っているわけじゃない。
みんなが頑張っているから自分も頑張れるのが野球のようなチームスポーツの、心を揺さぶるところ。
バトンを渡す手。受け取る手。
つながっていきましょう。




カープ戦は1勝1敗。
セ・リーグ本拠地から開幕した交流戦はこれで3勝1敗。
上々のスタートとなりました。
次からは札幌ドームで、慣れたパ・リーグのルールでの戦いになります。
今日の勢いと地の利を生かして。
進め!ファイターズ!!




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2012年05月19日

5/19 カープ1回戦〜窮屈な野球〜

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◆5/19 カープ1回戦(マツダ)

● F 0 − 1 C ○

F 000 000 000 0
C 000 001 00x 1

投手:★斎藤佑(6)-谷元(0.2)-乾(0.1)-榊原(1)
先発:1右糸井 2三小谷野 3二田中賢 4左中田 5一稲葉 6中陽 7遊飯山 8捕鶴岡 9投斎藤佑

<試合詳細はファイターズ公式サイトでご確認下さい>



スポーツ紙の見出し的には「斎藤佑、一発に泣く」的な表現でまとめられるのかと思いますが、6回1失点と試合を作った斎藤佑は好投だったし、敗戦の責任は、7回以降を「0」で抑えた中継ぎ陣も含めた投手陣に負わせるべきではなく、点の取れなかった打線の問題です。
そして、この問題は、DH制のないセ・リーグ本拠地の試合では、これからも繰り返される可能性がひじょうに高いと思われます。
開幕から現在に至るまで、ファイターズ打線で「計算できる」打者は、打率という“確率”から考えて1番糸井、3番田中賢、5番稲葉、6番陽の4人と、ここまで打撃好調な鶴岡が先発マスクのときは8番にも多少の期待がもてます。
金子誠が離脱中の遊撃手は、今浪を抹消しましたから、飯山か中島になりますが、彼らの打撃にはほぼ期待できません。
つまり、ざっくり言って、タイムリーで得点しようと思ったら、6番陽までで決着をつけないと、7番以降にチャンスで打席を回したところでほぼ点にならないし、上位打線に関しても、3割かそれに近い打率を記録している4人で、チャンスメークも「ここ1本」の働きもしなければ得点にはなりにくい。
今日で40試合消化しましたが、2番小谷野と4番中田は、正直相手投手の調子が悪いときにたまたま打てても、安定して良い状態にはまだ一度もなっていません。
ですから、得点「出来そうな」バリエーションがひじょうに少ないです。
2連戦が単位のため日程が緩やかで、先発投手の数が通常より少なくてもいい交流戦では(※ファイターズも基本的には武田勝・斎藤佑・吉川・ウルフの4人)各チームの“状態の良い”先発投手ばかりと対戦するわけですから、まぐれ当たりはほとんどないと思ったほうがいい。
今日の野村投手も見事な制球力を持った、素晴らしい投球でした。
それでもどうにかして1点をもぎ取っていくためには、スクイズの失敗も、送りバントの失敗も、避けなければならないミスではありましたが、送りバントをしてまで一死三塁を作って打席に飯山という状況では、スクイズは見え見えの作戦ですから、当然相手も思い切り警戒する中で、結局とっさに外されたワンバウンド投球をよく飯山がバットに当ててファールに出来たというぐらいで、そもそも失敗のリスクが決して小さくはない作戦でした。
7回の攻撃は、相手のフィルダースチョイスというミスがらみでもらった無死一二塁を、一死二三塁へと得点確率を拡大しようと、送りバントをするための代打として送り込んだ村田が送れず三振だったわけですから、ある意味では勝敗を分けるターニングポイントであったのは事実だと思いますし、チームのためにも村田個人として生き残っていくためにも絶対に決めなければならないバントではありました。
けれど。控え選手が“勝敗を左右する”局面に立たされなければならないような試合展開自体がすでに劣勢に立たされている証拠であって、それ以前に、何度も打席に立つスタメン選手たちでなんとかしておかなくてはならないし、さらに遡れば、この打順で勝てるのかどうか。
今までは絶好調を続けてきた稲葉によって救われてきましたが、交流戦に入ってからは今日打った記念の400二塁打が唯一のヒットであり、同じく好調だった陽もこの3試合では無安打で三振の山を築いています。
調子のいい打者だっていつまでも好調が続くわけはなく、調子の悪い打者が上向く様子もなく、しかも対戦するのは好投手ばかり。
「1点」取るのが難しい状況なのはわかりますが、だからこそとにかくどんな打順周りでも得点圏を堅く作るばかりなのは、ずいぶん窮屈な野球に思えるし、「相手の嫌がること」を仕掛けていくより、自分たちの“形作り”に汲々としているだけでむしろ相手を助けている。
「攻める」野球を標榜したところで、もちろん、一試合一試合ケースバイケースで戦っていかなくてはなりませんが、今日のほぼ「堅い」ばかりの作戦は、相手の状況を見てというよりも、自分たちの打線の状態の悪さによる、仕方無しの選択に見える。
栗山ファイターズ、最初の正念場のような気がします。


<5/20 予告先発投手>
F 武田勝
C 前田


明日はカープのエース・マエケンこと前田健太投手が先発です。
今日同様、打線がどのように得点するかが最大の焦点となります。
ベンチにはなにかしらの作戦を、打者個々人にはどうにかしてくらいつく姿勢を見せてほしいと思います。
打線が苦労することが予想(というか現実)されると、先発投手には大きなプレッシャーがかかるはずです。
「点が取れない」ことがチーム状態を悪くしていく所以でもあります。
でも。勝さんはいつも通り「まっすぐは大胆に。緩い球は低く」、自分の投球に集中してくれれば、それで充分。
粘り強く、頑張ってほしいです。

堅実な野球と窮屈な野球は違うと思います。
ファイターズに窮屈な野球は似合わない。
割り切りのよさと、思い切りの良さは失わず。
眼前の敵に、投手も打者も全力で向かっていきましょう!
戦え!ファイターズ!!




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