2012年10月07日

10/5 イーグルス24回戦〜天国と地獄〜

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◆10/5 イーグルス24回戦(札幌ドーム)

● F 3 − 7 E ○

E 310 020 001 7
F 001 002 000 3

投手:★斎藤佑(4.2)-根本(1.1)-乾(2)-森内(1)
先発:1中陽 2二西川 3右糸井 4左中田 5一稲葉 6三小谷野 7指ホフパワー 8捕大野 9遊中島

<試合詳細はファイターズ公式サイトでご確認下さい>



3月30日。
9回 110球 被安打4 1失点
開幕投手の重責に、完投勝利というこの上ない「結果」で応え、斎藤佑の“2年目”は歓喜に包まれてスタートした。
そして。
10月5日。
本拠地札幌ドームで行われる今シーズン最後の試合。
優勝がすでに決まったために“消化試合”ではあっても、ホーム最終戦という特別な舞台を、ファームでもほとんど結果を出せていない斎藤佑に任せたのは、シーズン序盤の活躍で優勝へ貢献してくれた彼に対する温情だったのではないか。
シーズン後半は正直何もしていなくても、最後に“いいところ”を見せて、彼もまたリーグ優勝したチームの、紛れもない一員であることを、斎藤佑本人も、ファンも再確認する機会になることを監督は望んでいたのではないかと思う。
しかし。
4回2/3 99球 被安打9 6失点
開幕戦同様にスタンドを埋め尽くした大勢のファイターズファンの前で、あの時とは正反対の無残な姿を晒して、斎藤佑の2012年シーズンは終了した。


開幕から順調に白星を伸ばしていた斎藤佑が“転落”していくきっかけになったのは、やはり函館の試合ではなかったかと思う。
5月12日。ライオンズ戦。
初回から打ち込まれ、2回を持たずに9失点で降板。
あっという間にこれだけボコボコにされたのは、今までの野球人生でも経験がなかったはずだ。
このとき斎藤佑が何を感じ、何を考えたのかはわからない。
屈辱、怒り、恐怖、…。
ただ、それが何であったにせよ、「初めて」の感情が渦巻いたのは確かではないかと思う。
斎藤佑に限らず、プロ野球の世界に入ってくるのは、子どもの頃からの野球エリートばかりだ。
中でも投手は、“一番野球が上手な子”が獲得できるポジション(日本では主にそうなっている。ただし、メジャーでは、もっともセンスのある子どもにはショートのポジションが与えられると聞く)。
だから、アマチュアにも投手の分業制は取り入れられているのだろうが、今でも高校野球ぐらいまでは「エースで4番」の存在はそれほど珍しいものではない。
数々の栄光に彩られた斎藤佑のアマチュア時代の野球歴の中にだって、もちろん、負けて悔しい思いをしたことも、打ち込まれたことも、思うような投球が出来ずに苦しんだこともあったに違いないが、プライドがずたずたになるような目に合ったことはなかったのではないかと思う。
まさに青天の霹靂。
順調にスタートしていた2012年シーズンの斎藤佑に突然訪れた“劇的な初体験”によって狂いだした歯車は、結局、元に戻ることなく、回れば回るほどその狂いを大きくしたまま、シーズンは終わってしまった。
そんな気がします。

斎藤佑のピッチングに関しては、色々な人が色々なことを「評論」しますが、どれが正しくてどれが間違っているかは、素人にはわからない。
技術的なことについては、本人とコーチがよく話し合って、そのまま伸ばしていくところ、直さなくてはならないところをはっきりさせた上で、納得して練習に取り組んでいくしかない。
個人的には、斎藤佑の被安打の多さをどう考えるか、どう対処するべきなのかに興味があります。
今シーズンは、19試合(中継ぎ1試合を含む)104イニングを投げて被安打126本。
イニング1本以上打たれている計算です。
特に、去年は故障でファームにいたために登板機会のなかった交流戦。
今年は5試合登板しましたが、セ・リーグのチームとはどこも初めての対戦だったにも関わらず、カープ戦以外は、ドラゴンズ・5回・7安打・5失点、スワローズ・4回・8安打・3失点、ジャイアンツ・5.2回・11安打・4失点と、よく打たれてしまっています。
打ちにくいと言われる“初物”だったにも関わらずどんどん打たれたわけですから、去年から対戦のあるパ・リーグのチームは当然打ちます。
交流戦後、再開したリーグ戦では、やはり打たれ続け、結局ファーム落ち。
戻ってきたホーム最終戦でも、イーグルス打線に気持ちよくバットを振られていました。
現状の斎藤佑は、打者にとってひじょうに打ちやすい投手なのは間違いないと思います。
ただ。5/12以前の斎藤佑が「打たれない」投手だったかと言えばそんなことはない。
同じように、一試合当たりの被安打数は多いながらも、それが失点になかなか結びつかない、粘り強さが春先にはあったし、それは、去年から彼の持ち味とも言える「強さ」でもありました。
ヒットを打たれなければ当然失点するリスクも低くなるわけですから、ヒットを打たれず、なおかつピンチに強い投手が最強です。
全ての投手が最終的に目指すべき投手像がそこにある。
斎藤佑も、いずれにしても被安打をもっと少なくする必要がありますが、大切なのは、そのための「方法」を間違えずに選択すること。
打者から見て「打ちにくい」投手のタイプは様々あるわけですから、闇雲に強い球や速い球、鋭く変化する球を求めるだけが“打たれない”方法ではありません。
斎藤佑には斎藤佑にあった方法がきっとあるし、彼が自分で築き上げてきた投球術も、全てが通用しないわけではないはずです。
素直になるところは素直に、頑固に守り抜くところはとことん頑固に。
斎藤佑には斎藤佑として進化してほしいと思います。

「野球エリート」が集まるプロ野球の世界では、プライドに傷がつかないままの選手などほとんどいないはずです。
プロ入りするときにどんな謙虚な発言をしようとも、心の中ではどの選手も「自分はやれる」と思っているはずだし、そうでなければプロの世界に飛び込む資格はないとも言える。
ただ、そのプライドは必ず壁にぶち当たって一度粉々になる。
二軍といえども回りもみんな“選ばれて”プロの世界に入った選手たちだし、まして何年もその中で成績を残している一軍の選手ともなれば、力の差はあって当たり前。
アマチュア時代はいつだって「一番」だったとしても、特別だったとしても、プロ野球ですぐに「一番」になることは出来ない。
だから。そこからが本当の勝負なのだと思います。
誰でも必ず一度は“潰れる”。
潰れたところから這い上がる意志を持てる選手ならば、上に進むチャンスはある。
2年目にして「天国と地獄」を味わった斎藤佑。
真価が問われるのはここからです。
チームはまだクライマックス・シリーズがあり、勝ち進むことが出来れば日本シリーズもありますが、斎藤佑には、目先の華やかな舞台ではなく、自分のプロ野球人生の先を見据えて、やるべき課題に取り組んでもらいたいと思います。
頑張れ!斎藤佑!!



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posted by こなつ at 23:59| 2012シーズン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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