2012年12月11日

「土台のない夢」の顛末とその後。

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◆日本ハム 大谷口説いた「攻略本」25ページ 近日中に開示へ

日本ハムが近日中にも「攻略本」を開示する。大リーグ挑戦を表明していた花巻東・大谷をドラフト1位で強行指名。その後、栗山監督が3度直接出馬するなど45日間かけて、日本ハム入りにこぎ着けた。その大きな要因が11月10日の交渉で球団が大谷側に示した「大谷翔平君 夢への道しるべ 日本スポーツにおける若年期海外進出の考察」と題した冊子だ。
 当初から栗山監督は「隠すものではない」と話していたこともあり、報道陣を通じて開示することを決めた。
 A4判25ページと別紙5枚にも及ぶ資料は、若いうちから海外へ渡ることのリスクを実例を挙げて示したもので、元高校教諭でアマスポーツ界にも顔が広い大渕隆スカウトディレクターの発案で球団を挙げて作成した。かたくなだった18歳の心を動かした資料の開示は他球団の参考となりそうだ。


大谷くんが最終的にファイターズへの入団を決意するまでの経緯には、実に様々な問題が複雑に含まれているけれど、一連の“騒動”の始まりである、彼の最初の決断(アメリカ行き)に関して言えば、大谷くん自身と彼の周囲の大人たちの「無知」と「夢の偏重」がなければ、そもそもドラフト前にああした“宣言”は行われなかったのではないかと思っている。
アメリカで野球がしたいという希望も、そのためにぶつかるだろう困難に立ち向かう強い決意も確かに大谷くんにはあったはずだが、では、実際にメジャーリーガーへと至る過程はどのようなものか、困難とはどのような困難なのか、「具体的に」知っていたとは思えない。
知る術もなかったのだろう。
わかっていたのなら、今回ファイターズが公開するという、若い選手が海外へ渡るリスクを説明した資料など、考えを翻す材料になどなるわけがないのだから。
本人だけではなく、家族や学校関係者にとっても“未知の領域”となる問題だっただけに、話し合いや相談をいくら行おうとも、お互いに何も具体性も示せないまま、結局は「夢は尊重するべきもの」という風潮に押されるようにして、大谷くんの“アメリカ行き”宣言まで突っ走ってしまったような気がする。
それも仕方のないことだったかもしれない。
けれど。最初から、望む者には誰にでも、アメリカでプレーするに至るシステムや想定されるリスクに関する知識が得られるような仕組みがあれば、今回のような“騒動”はきっとなかったし、今後も無駄な騒ぎの発生を抑制することができるだろう。
そういう観点から、このたびの資料公開は当然するべきことだが、本来、一球団が例えばドラフト交渉のためにやることではなく、NPBとして取り組むべき課題なのではないかと思う。
有望な若年選手の海外流出を恐れるならば、出て行った選手にペナルティーを課すことばかり考えず、「出て行かせない」ために、海外に比べて日本でプレーすることの利点、魅力を「具体的に」アピールすることが大切である。
ひとりひとりの選手に対する育成プランはもちろん個々の球団が考えるべきことだが、「日本プロ野球」が将来的にどのような方向性を目指しているか、そのために選手たちに対して何を期待し、何を提供するのか、球団任せというか、球団ありきだけでなく、本当に球界全体の問題として考えていかないと、今後また“土台のない夢”を追いかけていこうとする若者が次々と現れては消えていくことになりかねない。
そのような「誰も得をしない」事態を招かないように、今回の“騒動”をただの例外的事例で、すでに終わった騒動とせず、問題の本質とその解決方法をよく考えてほしいと願っている。





ひとつ。
様々な誹謗・中傷があったことに関して、栗山監督が「悪いのはファイターズ」として学校関係者に謝罪したというニュースがありましたが、ファイターズは悪くありません。
悪いのは、あくまでも誹謗・中傷を行った人間です。
今回の“騒動”の当事者として、ファイターズも無関係ではない以上、栗山監督が「申し訳ない」と強く感じる気持ちはわかります。
けれど。
何一つ悪いことをしていないのに“罪をかぶる”のは筋が通らない話だし、そうしたところで何一つ解決するわけではない。
大谷くんの進路が決まった今後も、様々な問題が降りかかってくると思いますが、ファイターズ・ファンとしては、感情に流されるばかりでなく、毅然として対処するべきところはきっちり対処していってほしいです。




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posted by こなつ at 23:49| 2012オフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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