2007年08月10日

妄想的考察『田中賢介8番降格』

シーズン100試合目。
ここまでの99試合全てに「2番」としてスタメン出場を果たしてきた田中賢介が8番に“降格”した。
得点力の低さという問題を抱えるチームが、選手あるいは打順を入れ換えるのは通常行われる手段であり、特に慢性的な得点力不足に悩むファイターズにおいては、5番以降の打順は日々入れ替わるといっても過言ではないほど日常的に入れ替えが行われてきたが(※9番を除く)、上位打線、それも開幕から「不動」であり続けた1、2番コンビの一角、それも「つなぎの野球」のキーマンである2番打者を、このタイミングで入れ換える意図とはなんだろう。
3割をキープしている出塁率のよい1番打者と、同じく3割を打っている勝負強い3番打者の「間」をつなぎ続けてきた2番打者ではあったが、打撃自体は開幕当初から不振であり、打率も低く、特にチャンスにはなかなか打てなかった。
チームが今以上の得点を挙げていくためには、つなぐだけではなく、自らももっと出塁し、場合によってはポイントゲッターとしても働ける打率の良い「2番」が必要という判断当然のも思える。
しかし。打線とは読んで字のごとく「線」であってつながりである。
現在のファイターズの得点力不足は、つながりとつながりの間にブレーキとなる断絶が存在しているというよりは、打線全体を覆う打撃不振のために機能不全を起している状態に近く、2番に限らず、どこかの打順を入れ換えたことで解消できるような問題には思えない。
事実、まだわずか2試合の結果とはいえ、新・2番打者の工藤が期待通りの働きをしているにも関わらず、チーム得点は3点と4点。その前の4連敗中にあげた得点が0点・3点・4点・2点だったのと変わらない。
それでも。
この「2番打者入れ換え」後、チームは連敗から抜け出し、オールスター後は初めてとなる連勝を飾った。
試合内容も、攻撃に限れば、ひじょうに「つながり」感のある、ファイターズらしい野球が戻ってきつつあるように見えるのだ。


「2番」田中賢介のオールスター以降の打撃成績は、打率.130と確かにきわめて低い。
しかし、それ以上に気になるのは、犠打がわずかに3でしかないという点である。
7/26に球団新記録となる42犠打と、続いて43個目の犠打を成功させて以来、9試合続けて犠打がないのだ。(※打順変更後の2試合も犠打なし)
過去、4/14〜4/26の間、11試合に及んで田中賢介の犠打が記録されなかった期間があるが、その間チームは6連敗を含む4勝7敗の成績。あげた得点は6・18・0・4・2・2・2・0・2・1・1という悲惨さであった。
オールスター後の7/24〜8/7の間はというと、3勝9敗。得点は0・4・3・2・4・0・3・3・0・3・4・2点。
得点数そのものに関しては、もともと長打力が決定的に不足しているので常に多くは望めないのだが、勝敗から見ても、「2番田中賢介が犠打をしない・出来ない状況が続くときはチーム状態が良くない」ということは言えると思う。
ということは。
勝てないチームが勝ちの流れを引き戻すために必要なのは、「田中賢介が犠打のできる状況を回復する」ことだったはずだ。
私は。
そのための手段としての「8番降格」だったのではないかと妄想する。

自分自身は打撃不振に苦しみながらも、チームの勝利のために、誰よりもたくさんの犠打を決め、数多くの作戦プレーに献身してきた年若い「不動の2番」が、その仕事すらできない状況の中で、ついにはただひとり下位打線に降りて行った事実を、チームメイトたちはどう受け止めたか。
その答が、連勝した2試合の「つながり」感となって現れたのではないだろうか。
打線のつながりとは、送りバントや進塁打だけのことじゃない。
打線を形作っているチームメイトたちの心のつながりでもあるはずだ。
今までずっとみんなでやってきた通り。
1点を取るために、ひとつずつ先の塁を目指して、小さなチャンスを少しずつでも広げて次へ次へとつないでいく。
その気持ちがチームに再び確認されたならば。
もう「2番」に田中賢介はいないけど。
それこそが「田中賢介が犠打をできる状況」の回復だったのではないかとも思う。
「8番降格」は、「2番田中賢介」最後の、大きな“つなぎ”の仕事だったのではないだろうか…。

あとは。
2番から“解放”された田中賢介自身が、「打者」田中賢介を回復しなくてはならない。
それは。
彼だけの、彼にしかできない仕事である。





posted by こなつ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ファン的ひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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